Linux/時計
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Linux でどのように時計が動いているのか。
2 つの時計
Linux だけでなく PC では、2 つの時計を用いて、電源の供給がない場合でも 時計がずれないように配慮されている。
- ハードウェアクロック (リアルタイムクロック; RTC)
- マザーボードに実装されたチップで、電源の供給がなくてもバッテリで進み続ける。精度はそれほどよくないため、OS 起動中は、基本的には参照されない。
- ソフトウェアクロック (システムクロック)
- カーネルが管理している、タイマ割り込みによって進められる時計 (カウンタ)。もちろん電源オフ時は消滅する。調節すれば、かなりの高精度になる。
- 電源オフ時、RTC のみが時間を刻んでいる。
- 起動時に OS が RTC の時刻を読み取り、以後タイマ割り込みでシステムクロックを刻む。
- NTP 等を利用していて時刻が正確だとわかると、11 分ごとにシステムクロックを RTC に書き戻す。
- シャットダウン時にシステムクロックを RTC に書き戻す。
- 1. に戻る
起動時・終了時の動作
起動時の RTC からシステムクロックへの読み込みは、/etc/rc.d/rc.sysinit で行われる。
- /etc/sysconfig/clock を読み込み
-
$CLOCKFLAGS
に--hctosys
を設定 -
UTC=yes|true
ならば、$CLOCKFLAGS
に--utc
を設定。UTC=no|false
ならば、--localtime
を設定 - 以下で hwclock を実行
[ -x /sbin/hwclock ] && /sbin/hwclock $CLOCKFLAGS action $"Setting clock $CLOCKDEF: `date`" /bin/true
終了時は /etc/rc.d/init.d/halt で、起動時とほぼ同様の動作が行われる。
--hctosys
が --systohc
になるだけである。
[ -x /sbin/hwclock ] && action $"Syncing hardware clock to system time" /sbin/hwclock $CLOCKFLAGS
関連用語
- jiffies 変数
- タイマ割り込みの回数を記録する。jiffies_64 の下位 32 ビットが jiffies。グローバルタイマ割り込みハンドラ do_timer() にてインクリメントされる。
- HZ マクロ
- 1 秒間に発生するタイマ割り込みの回数。通常、RHEL では 1000、SLES では 250 に設定されている模様。
- xtime 変数
- 1970 年 1 月 1 日 0 時 0 分 0 秒からの経過秒数。グローバルタイマ割り込みハンドラ do_timer() にて進められる。timespec 型の構造体で、tv_sec には経過秒数が格納され、tv_nsec には tv_sec からのナノ秒単位の経過時間が格納される。