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== 覚え書き == | == 覚え書き == | ||
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+ | * 設定ファイル (.screenrc) の変更を適用するには、screen を再起動させ… なくても、<code>:source /home/user/.screenrc</code> で可能。 | ||
+ | ** chdir しておけば、どこで screen を実行しても <code>:source .screenrc</code> でよくなるね。 | ||
+ | * 分割ウィンドウの移動 <code>CTRL-W K|J|H|L</code> など。<code>:help window-moving</code> 参照。 | ||
=== screen の設定 === | === screen の設定 === | ||
==== 基本設定 ==== | ==== 基本設定 ==== | ||
− | + | 最低限これだけは設定しないと使いものにならない。 | |
escape ^Zz | escape ^Zz | ||
hardstatus alwayslastline "%w" | hardstatus alwayslastline "%w" | ||
+ | defencoding UTF-8 | ||
+ | encoding UTF-8 | ||
+ | defscrollback 10000 | ||
− | escape の ^Z は、Ctrl-Z | + | * escape の ^Z は、Ctrl-Z で screen のコマンドに入るという意味。末尾の z は、Ctrl-Z + z でコマンド文字 (Ctrl-Z 自体) をプロセスに送るという意味 (つまり、プロセスがバックグラウンドに送られる)。 |
− | + | * hardstatus は "%w" でウィンドウのリストを表示できる。alwayslastline で常に表示する。これが設定されていないと使いにくさが 256 倍になる。これがデフォルトだったら、screen ユーザが今の 256 倍くらいいたと思うのだが…。 | |
− | (つまり、プロセスがバックグラウンドに送られる)。 | + | * encoding 系はメインマシンに合わせる。 |
+ | * defscrollback はスクロールバックバッファの初期値。メモリを食うが、多めに設定しておくのが吉。 | ||
− | ==== | + | ==== コマンドでエンコーディングを変更 ==== |
− | + | RHEL 2/3/4/5 全部使うので…。そのうち、自動で切り替わるようにしよう。 | |
bind "u" encoding UTF-8 # Ctrl-Z u でエンコーディングを UTF-8 にする | bind "u" encoding UTF-8 # Ctrl-Z u でエンコーディングを UTF-8 にする | ||
bind "e" encoding eucJP # Ctrl-Z e でエンコーディングを eucJP にする | bind "e" encoding eucJP # Ctrl-Z e でエンコーディングを eucJP にする | ||
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+ | ==== 認識性の高い hardstatus ==== | ||
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+ | 色を用いて、現在のウィンドウを認識しやすくしたもの。 | ||
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+ | hardstatus alwayslastline "%-w%{=b bw}%n %t%{-}%+w" | ||
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+ | == Tips == | ||
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+ | === ログをとる === | ||
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+ | script コマンドと同じようなことを screen 内部でもできて、 | ||
+ | C-z H で記録の開始/終了をトグルする。 | ||
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+ | screen を実行したディレクトリに screenlog.n という名前で保存される。 | ||
+ | このファイルは制御文字 (ls での色情報) なども記録されているので、 | ||
+ | less では表示がおかしくなる。cat で見るか、less -r を使うと良い。 | ||
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+ | また、C-z h で hardcopy をとる。(スクリーンショットのようなもの) | ||
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+ | === ウィンドウタイトルを "ユーザ名@ホスト名" にする === | ||
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+ | これはおすすめの設定。 | ||
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+ | screen デフォルトでは、hardstatus 行のタイトルはどこにログインしても "bash" となってしまい、 | ||
+ | どのウィンドウがどのホストへログインしているのか、どのユーザ名でログインしているのかわからない。 | ||
+ | 以下のように、ウィンドウ毎にユーザ名とホスト名が表示できたら便利だ。 | ||
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+ | 0 hagio@lab 1 root@centos39 2 root@centos47 3 root@lab | ||
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+ | さらに、su などでユーザを切り替えた際にも自動的にタイトルが切り替わるようにしたい。 | ||
+ | bash には PROMPT_COMMAND という環境変数があり ([[bash#コマンド実行後に任意の処理を行う|bash のページ参照]])、 | ||
+ | これにコマンドを設定しておくと、プロンプト表示前に実行される。 | ||
+ | screen のウィンドウタイトルは echo で変更可能なので、PROMPT_COMMAND に echo を登録して | ||
+ | プロンプト表示時に毎回タイトルを設定するようにすれば、su や ssh などの結果が即座に反映される。 | ||
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+ | ==== RHEL の場合 ==== | ||
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+ | もし root 権限を持っているなら (そして自由に設定を変更してもよいなら)、 | ||
+ | /etc/sysconfig/bash-prompt-screen というファイルを以下の内容で作成し、実行権限を付与しておく。 | ||
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+ | # vi /etc/sysconfig/bash-prompt-screen | ||
+ | echo -ne "\033k${USER}@${HOSTNAME%%.*}\033\\" | ||
+ | # chmod +x /etc/sysconfig/bash-prompt-screen | ||
+ | |||
+ | root 権限を持っていなければ、ログインするホストの ~/.bashrc に以下を記載しておく。 | ||
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+ | if [ $TERM = 'screen' ]; then | ||
+ | PROMPT_COMMAND='echo -ne "\033k${USER}@${HOSTNAME%%.*}\033\\"' | ||
+ | fi | ||
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+ | ==== SLES の場合 ==== | ||
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+ | SLES には /etc/sysconfig/bash-prompt-screen のようなファイルは無いようなので、 | ||
+ | 全ユーザに適用するには /etc/bash* あたりに追記するしかないようだ。 | ||
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+ | しかし、/etc/bash.bashrc には以下のような記述がある。 | ||
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+ | # /etc/bash.bashrc for SuSE Linux | ||
+ | # | ||
+ | # PLEASE DO NOT CHANGE /etc/bash.bashrc There are chances that your changes | ||
+ | # will be lost during system upgrades. Instead use /etc/bash.bashrc.local | ||
+ | # for your local settings, favourite global aliases, VISUAL and EDITOR | ||
+ | # variables, etc ... | ||
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+ | /etc/bash.bashrc.local を使えということなので、それに従って以下で作成。 | ||
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+ | if [ $TERM = 'screen' ]; then | ||
+ | PROMPT_COMMAND='echo -ne "\033k${USER}@${HOSTNAME%%.*}\033\\"' | ||
+ | fi | ||
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+ | === ウィンドウ監視 === | ||
+ | 何か時間のかかるコマンドを実行していて、別のウィンドウで作業を行っている場合、 | ||
+ | ウィンドウを切り替えずにコマンドの実行が終わったかどうかがわかると嬉しい。 | ||
+ | |||
+ | ; コマンドが何か出力したことを知る (C-z M) | ||
+ | : これをセットしたウィンドウで何か出力されると、"Activity in window 1" といったメッセージがステータス行に出力される。 | ||
+ | ; コマンドが何も出力しなくなったことを通知する (C-z _) | ||
+ | : これをセットしたウィンドウで 30 秒間動きが見られなければ、"Window 1: silence for 30 seconds" といったメッセージがステータス行に出力される。 | ||
+ | : コンパイル作業などに向いている。 | ||
+ | |||
+ | 監視をオフにするには、同じコマンド (C-z M あるいは C-z _) を叩けばよい。 |
2020年2月14日 (金) 07:01時点における最新版
意味がなければ screen はない。
目次
覚え書き
- 設定ファイル (.screenrc) の変更を適用するには、screen を再起動させ… なくても、
:source /home/user/.screenrc
で可能。- chdir しておけば、どこで screen を実行しても
:source .screenrc
でよくなるね。
- chdir しておけば、どこで screen を実行しても
- 分割ウィンドウの移動
CTRL-W K|J|H|L
など。:help window-moving
参照。
screen の設定
基本設定
最低限これだけは設定しないと使いものにならない。
escape ^Zz hardstatus alwayslastline "%w" defencoding UTF-8 encoding UTF-8 defscrollback 10000
- escape の ^Z は、Ctrl-Z で screen のコマンドに入るという意味。末尾の z は、Ctrl-Z + z でコマンド文字 (Ctrl-Z 自体) をプロセスに送るという意味 (つまり、プロセスがバックグラウンドに送られる)。
- hardstatus は "%w" でウィンドウのリストを表示できる。alwayslastline で常に表示する。これが設定されていないと使いにくさが 256 倍になる。これがデフォルトだったら、screen ユーザが今の 256 倍くらいいたと思うのだが…。
- encoding 系はメインマシンに合わせる。
- defscrollback はスクロールバックバッファの初期値。メモリを食うが、多めに設定しておくのが吉。
コマンドでエンコーディングを変更
RHEL 2/3/4/5 全部使うので…。そのうち、自動で切り替わるようにしよう。
bind "u" encoding UTF-8 # Ctrl-Z u でエンコーディングを UTF-8 にする bind "e" encoding eucJP # Ctrl-Z e でエンコーディングを eucJP にする
認識性の高い hardstatus
色を用いて、現在のウィンドウを認識しやすくしたもの。
hardstatus alwayslastline "%-w%{=b bw}%n %t%{-}%+w"
Tips
ログをとる
script コマンドと同じようなことを screen 内部でもできて、 C-z H で記録の開始/終了をトグルする。
screen を実行したディレクトリに screenlog.n という名前で保存される。 このファイルは制御文字 (ls での色情報) なども記録されているので、 less では表示がおかしくなる。cat で見るか、less -r を使うと良い。
また、C-z h で hardcopy をとる。(スクリーンショットのようなもの)
ウィンドウタイトルを "ユーザ名@ホスト名" にする
これはおすすめの設定。
screen デフォルトでは、hardstatus 行のタイトルはどこにログインしても "bash" となってしまい、 どのウィンドウがどのホストへログインしているのか、どのユーザ名でログインしているのかわからない。 以下のように、ウィンドウ毎にユーザ名とホスト名が表示できたら便利だ。
0 hagio@lab 1 root@centos39 2 root@centos47 3 root@lab
さらに、su などでユーザを切り替えた際にも自動的にタイトルが切り替わるようにしたい。 bash には PROMPT_COMMAND という環境変数があり (bash のページ参照)、 これにコマンドを設定しておくと、プロンプト表示前に実行される。 screen のウィンドウタイトルは echo で変更可能なので、PROMPT_COMMAND に echo を登録して プロンプト表示時に毎回タイトルを設定するようにすれば、su や ssh などの結果が即座に反映される。
RHEL の場合
もし root 権限を持っているなら (そして自由に設定を変更してもよいなら)、 /etc/sysconfig/bash-prompt-screen というファイルを以下の内容で作成し、実行権限を付与しておく。
# vi /etc/sysconfig/bash-prompt-screen echo -ne "\033k${USER}@${HOSTNAME%%.*}\033\\" # chmod +x /etc/sysconfig/bash-prompt-screen
root 権限を持っていなければ、ログインするホストの ~/.bashrc に以下を記載しておく。
if [ $TERM = 'screen' ]; then PROMPT_COMMAND='echo -ne "\033k${USER}@${HOSTNAME%%.*}\033\\"' fi
SLES の場合
SLES には /etc/sysconfig/bash-prompt-screen のようなファイルは無いようなので、 全ユーザに適用するには /etc/bash* あたりに追記するしかないようだ。
しかし、/etc/bash.bashrc には以下のような記述がある。
# /etc/bash.bashrc for SuSE Linux # # PLEASE DO NOT CHANGE /etc/bash.bashrc There are chances that your changes # will be lost during system upgrades. Instead use /etc/bash.bashrc.local # for your local settings, favourite global aliases, VISUAL and EDITOR # variables, etc ...
/etc/bash.bashrc.local を使えということなので、それに従って以下で作成。
if [ $TERM = 'screen' ]; then PROMPT_COMMAND='echo -ne "\033k${USER}@${HOSTNAME%%.*}\033\\"' fi
ウィンドウ監視
何か時間のかかるコマンドを実行していて、別のウィンドウで作業を行っている場合、 ウィンドウを切り替えずにコマンドの実行が終わったかどうかがわかると嬉しい。
- コマンドが何か出力したことを知る (C-z M)
- これをセットしたウィンドウで何か出力されると、"Activity in window 1" といったメッセージがステータス行に出力される。
- コマンドが何も出力しなくなったことを通知する (C-z _)
- これをセットしたウィンドウで 30 秒間動きが見られなければ、"Window 1: silence for 30 seconds" といったメッセージがステータス行に出力される。
- コンパイル作業などに向いている。
監視をオフにするには、同じコマンド (C-z M あるいは C-z _) を叩けばよい。